名もない詩集
ずっと
見えなかった
君の輪郭

二人を
引き裂いた
あの人が
口を滑らせた

あなたも
今でも一人だと

もしも
二人を許さない
誰かが
裏切れないなら

その誰かが
いつか死んだら

また
一緒になろうと
約束したあの日

それでも
君は流されて

もう
私をあきらめた
そう
何度も思った

夢見て
泣いていたのは
私一人じゃなく
君も同じと
知らずに
生きてた私を

心に隠しながら
愛してくれて
くれていたの?

幸せじゃないと
聞いて

笑えばいいのに
悲しいのは何故
教えて欲しい

二人
会えなくされて
振り回されたね

皆がつく嘘に
互いを
信じきれずに

もしもまた
出会えたなら

今度こそは
二人だけは
お互いを
信じ抜いて
愛を守りたい


思い出の
部屋から
心が
出られないのは
私一人じゃ
なかった

君も私もまだ
あの部屋で
ずっと
ずっと
一緒に
寄り添って
いたんだね

二人の中に
あの夏は
ずっと
永遠に
続いていた

君もそれを
知ったなら

きっと
きっと
救われる

前へゆけるのに
< 138 / 183 >

この作品をシェア

pagetop