名もない詩集
初めてここで
あなたに会ってから
何年過ぎたのでしょう

ためらいもしないで
好きだと言えた
あの頃が懐かしい

今はただ
切なくて

消してしまった
あなたからの
100件のメール

忘れようと
無理に
忘れようとして
消してしまったの

今頃後悔

悲しいよ
あなたが遠くなって

どんな悪い事したのか
すごく苦しんで
苦しんで

あなたを何とも
思わなくなる事を
頑張ろうとした

いじらしく
健気な自分を
わかって貰える日は
とうとう
来なかったけれど


ここに来て良かった
あなたと
出会えたから

出会えて良かった
あなたと
出会えて良かった

どんな形でも
会えなくて
淋しくても

恋人がいても
どうにもならなくても
好きだったよ

あなたが冷めて
もう私の事を
嫌いになってて

うざくて
迷惑だと思ってても

他の子と
仲良くしてるの
見てるの辛くても


馬鹿みたいに
一人であなたの
いいつけ守ってた

言われるまで
気がつかなかった

もうどうだって
良かった事や

一途さが無器用で
生き辛いだけだと
知らなかった


あんな言葉を
守っていたなんてと
言われた日
悲しかった

あなたが言った事は
守りたかった
それだけ


私の一日の
どこにも
あなたがいて

呼びかければ
答えてくれたよね

必ず返事するから
泣かないで
待っててと

あなたの言葉を
車の中でも
目覚めた時も

いつも手の中の
小さな画面に
見つけて
安心してた


何がいけなかったのか
それさえわからずに
思い出にもできずに
遠くから
あなたを見ていた

嫌われても
憎んだりできない

悪い事した時だけしか
振り向いてくれなくても

いつか本当に
会えなくなる日まで
あと少しだけ
近くにいたい
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