名もない詩集
好きなんだよ
好きなんだよ

自分でも
気持ちがわからないと
思っていたけど
やっぱり君が好き

君を好きで
いることで
傷つく誰かがいると
知っていても

やっぱり心には
まだ君が住んでいる

気持ちに
答えられない辛さは
それぞれに
わかり過ぎているのに


思いもよらずに
夕べ
君と私が
愛を育てた
あの部屋を見たの

忘れたくて
忘れられず
行きたくて
行けなかった
君が住んでた部屋

帰りを待った
君を待ってた
階段の手摺に

離れるのが
悲しくて
泣いてた
駐車場に

カーテン揺れる
光射す窓辺に
私はまだ今もいる

体だけがここにいて
空っぽの
月日を重ねた

わかるの
私の心は
あの場所で
君を待ちわびて
暮らしていたこと


会いたい
一度会えたら
もう死んでもいい位

最後のキスでも
構わないから
きつく抱いて欲しい

指輪も外し
鍵をかけたけれど
心は誰も
二人を離せなかった

今もこんなに
君を愛している
強くあの頃のままで



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