名もない詩集
沈黙の長さが
痛みの長さ

遠くへ
記憶の全てを
押しやって
痛みすら
忘れられるなら

いっそ
あなたも
忘れたい

私を
責めるだけ
責めて
あなたの気が
済むなら
それでいいけど

一番酷なのは
理由もなく
甘い日々の後に
いきなり
突き放されて
捨てられる事

愛してると
唇重ねる背中で
違う事考えてた
あなたに
気づかない程
馬鹿じゃない

でもこんな終り
酷すぎる

沈黙の長さが
苦しみの長さ

罪の深さに
気づかずに
今日もあなたは
貝になる
月の下で


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