行き着く先は・・・甘い貴方の檻の中?
ニューライフ
「ここだ」
波留斗が案内してくれたのは、南條ビバレッジとTBUの中間に位置する南條所有のマンションだった。
ここに住んでいるのは、波留斗と悠紀斗、他には南條ビバレッジの幹部職員とその家族だけらしい。
セキュリティは万全。
エントランスには、コンシェルジュだけでなく、警備員も常駐している。
「至れり尽くせりだね」
「大事な商品だからな」
「ありがたい」
波留斗の素っ気ない言葉に、苦笑しながらさくらは言った。
「8ヶ月間のお城かー。今のマンションはとうしよう」
「それはこっちでやっておく」
「さすがに祖父母と両親には本当のことを言わなきゃいけないから、自分でするよ」
「ダメだ。そんな格好でウロチョロされたら、みんなが困る」
あくまでも商品としての価値を全面に出してくる波留斗に、さくらは笑いが止まらない。
「そんなに大事に扱ってくれて光栄だよ」
「もっとお前は自覚しろ」
自分の価値を全くわかっていないさくらに、波留斗は内心イライラしつつも、誰にも見せたくないという独占欲が沸き立つ自分にも苛立っていた。
波留斗が案内してくれたのは、南條ビバレッジとTBUの中間に位置する南條所有のマンションだった。
ここに住んでいるのは、波留斗と悠紀斗、他には南條ビバレッジの幹部職員とその家族だけらしい。
セキュリティは万全。
エントランスには、コンシェルジュだけでなく、警備員も常駐している。
「至れり尽くせりだね」
「大事な商品だからな」
「ありがたい」
波留斗の素っ気ない言葉に、苦笑しながらさくらは言った。
「8ヶ月間のお城かー。今のマンションはとうしよう」
「それはこっちでやっておく」
「さすがに祖父母と両親には本当のことを言わなきゃいけないから、自分でするよ」
「ダメだ。そんな格好でウロチョロされたら、みんなが困る」
あくまでも商品としての価値を全面に出してくる波留斗に、さくらは笑いが止まらない。
「そんなに大事に扱ってくれて光栄だよ」
「もっとお前は自覚しろ」
自分の価値を全くわかっていないさくらに、波留斗は内心イライラしつつも、誰にも見せたくないという独占欲が沸き立つ自分にも苛立っていた。