行き着く先は・・・甘い貴方の檻の中?
目覚め
7月。
全国のコスプレイヤーが集まるイベントを、桃子が企画した。
会場は、外資系のホテルが所有するコンベンションセンター。
コスプレーヤーとして生きることを生き甲斐としている桃子も衣装とメイクに余念がない。
もちろん、"triple birth union"の社員であるさくらも、今回は強制的にコスプレーヤーとして参加させられていた。
なぜなら、企画した側の企業として、みんなのお手本となるべくコスプレブースを設置したからだ。
桃子は、自身が大好きな、ゲーム内女子アイドルの完璧なコピー。
見た目が中性的なさくらは、とあるバンパイヤ系ゲームのイケメン男子に変身させられていた。
カラコンの必要のない、薄いグレーの瞳と色白の肌、アッシュグレーの髪は、少しのメイクとヘアセットを加えるだけで、完全にそのキャラクターをコピーすることができた。
企業ブースの前には、バンパイヤゲームのファンのみならず、コスプレーヤー専門のカメラオタク、イケメン好きの女性でごった返した。
「順番ですよー。押さないで下さいねぇ🖤」
完全になりきっている桃子とは違い、さくらは初めは動揺していた。
しかし、たくさんの女の子と接し、カメラで写真を撮られていると、日常と違う感覚が段々楽しくなってきた。
変わらない毎日に退屈しかかっていたさくらは、開き直ってこの状況を楽しむことに決めた。
もともと何に対しても勉強熱心なさくらである。
ここ数日、桃子おすすめのバンパイヤ系ゲームをやり込み、さくらが本日仰せつかった男性キャラクターの特徴も掴んできたのだ。
せっかくなら、自分だけでなく、お客さんも楽しませたい。
「俺のこと好きって言ってみろよ」
「つまんねえの。それマジで言ってる?」
さくらは頼まれる前から、俺様ドSキャラになりきって訪れたファンを喜ばせた。
それは、さくらに、何とも言えない高揚感をもたらすと共に、衝撃的な出会いをもたらすきっかけとなったのである。
全国のコスプレイヤーが集まるイベントを、桃子が企画した。
会場は、外資系のホテルが所有するコンベンションセンター。
コスプレーヤーとして生きることを生き甲斐としている桃子も衣装とメイクに余念がない。
もちろん、"triple birth union"の社員であるさくらも、今回は強制的にコスプレーヤーとして参加させられていた。
なぜなら、企画した側の企業として、みんなのお手本となるべくコスプレブースを設置したからだ。
桃子は、自身が大好きな、ゲーム内女子アイドルの完璧なコピー。
見た目が中性的なさくらは、とあるバンパイヤ系ゲームのイケメン男子に変身させられていた。
カラコンの必要のない、薄いグレーの瞳と色白の肌、アッシュグレーの髪は、少しのメイクとヘアセットを加えるだけで、完全にそのキャラクターをコピーすることができた。
企業ブースの前には、バンパイヤゲームのファンのみならず、コスプレーヤー専門のカメラオタク、イケメン好きの女性でごった返した。
「順番ですよー。押さないで下さいねぇ🖤」
完全になりきっている桃子とは違い、さくらは初めは動揺していた。
しかし、たくさんの女の子と接し、カメラで写真を撮られていると、日常と違う感覚が段々楽しくなってきた。
変わらない毎日に退屈しかかっていたさくらは、開き直ってこの状況を楽しむことに決めた。
もともと何に対しても勉強熱心なさくらである。
ここ数日、桃子おすすめのバンパイヤ系ゲームをやり込み、さくらが本日仰せつかった男性キャラクターの特徴も掴んできたのだ。
せっかくなら、自分だけでなく、お客さんも楽しませたい。
「俺のこと好きって言ってみろよ」
「つまんねえの。それマジで言ってる?」
さくらは頼まれる前から、俺様ドSキャラになりきって訪れたファンを喜ばせた。
それは、さくらに、何とも言えない高揚感をもたらすと共に、衝撃的な出会いをもたらすきっかけとなったのである。