行き着く先は・・・甘い貴方の檻の中?
「強烈なキャラクターだったな」

「でしょ?我が親ながら理解できない面も多々あって、子供の頃から惑わされてきたんだよね」

とはいえ、大企業を束ねる社長。

世間では、敏腕の冷徹社長として名を馳せている西園寺護。

その娘のさくらに肩にかかる周囲の期待も大きい。

「まさか、私設ファンクラブまで作るとは思わなかったけど、お父様が満足するならそれでいい」

mirayが護の娘とバレた暁には、西園寺コーポレーションでも、CMキャラクターとして採用すると言っていた。

「いずれにしろ、バレてもバレなくても問題はなくなったね」

一つ目の憂いは一先ず取り除かれた。

そうこうしているうちに

南條ビバレッジの所有する、波留斗とさくらの現住まいであるマンションに辿り着いた時だった。

「おや、噂は本当だったんだね」

マンションのエントランス、コンシェルジュデスクの前に・・・悠紀斗が立っていた。


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