キミの１番になりたくて

俺たちは部室での昼食をやめて、付き合うようになってから、四人で時々二人でお昼を食べるようになった。

恵子との仲も、かなり周知されだし、恵子に言い寄る男もいなくなりほっとしていた矢先だった。

「朝、一緒に学校行っていい？」

部活も終わり、すっかり日も落ちた帰り道、手袋をはめた彼女の手を握りしめたときポツリと彼女がつぶやいた。

「ん？いいけど、朝練あるから早いよ？
どうかした？一人で来るの寂しい？」

「うん。寂しい。」
曖昧に笑う彼女。

「…いつも何時の電車だっけ？明日朝練ないから、一緒に行こう。いつも乗る車両教えてよ。」

翌日、俺は朝練を休んだ。
彼女よりひと駅遠くから電車に乗る俺は、指定時間より先に駅に着き、駅のホームで彼女を待つことにした。

かたくなにいつもの電車を嫌がる彼女。
通学時になにがあるんだ？