キミの1番になりたくて
彼女を気になり出して、ちょくちょくハルのところに遊びに行くようになったころ、3年の先輩たちの間で【こっちゃん】と彼女が呼ばれだした。

見た目はネコ系美人の彼女は、取っつきにくそうで近より難い雰囲気をまとっているが、笑うと可愛らしくて中身はまるで仔犬。

尻尾をパタパタ振って、無邪気にじゃれつく犬のようで、先輩たちが【こっちゃん】をかまって楽しんで部内で話題にしていて、俺は内心穏やかではなかった。

彼女の視界にすらはいれなくて、隣のクラスの俺のことなんて知ってもくれていないのだから。
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