世界はエリカ様のお望み通り
「お見合いの件断られてないってどういう事ですか??」
「エリカさんのお父様から何も聞いてませんが」
パパ!?
エリカを騙したのね。
「なら、エリカから直接言います。あなたとは結婚出来ません。」
「それは大智先輩がいるからですか??」
「な、なんでそれ知ってるんですか!?」
奥田さんの口から先輩の名前が出て少し焦る。
仲良い子にしか伝えてないのに何故知ってるの?
「それは、企業秘密です」
真顔で奥田さんがそう言うと少しおかしい。
「からかわないでください。とにかくあなたとは結婚出来ませんから!」
「あ、大智先輩」
「え?」
振り向くとそこには先輩と先輩の友達達が丁度中庭にあるベンチに腰掛ける所だった。
よかった、先輩はこっち見てないからこの状況を見られてない。