世界はエリカ様のお望み通り
朝から本当についてないわ。
そこには見たくもない人が友達と入口付近で話してた。
「あ」
美希が声を出したせいで先輩達はこちらを見た。
その一瞬先輩と目が合った。
ドキッとした。
すぐに視線を逸らしたが、手が震えてるのが分かった。
なんで震えてるの?
「あー!そう言えばエリカ、先生が朝一で来て欲しいって言ってた!行こ行こ」
「あ、うん」
美希に手を取られ先輩達の前を通り過ぎて中に入った。
「エリカ大丈夫?」
「大丈夫よこんなの」
平気、平気、なんでもない。
ただ、昨日の先輩の声が耳に谺響して息が苦しい。
なんで、大丈夫なはずなのに、、
すると頭にぽんと手が置かれた。
顔を上にあげると美希が心配そうにエリカを見つめていた。