枯れた涙にさようなら。
3=出会いと友達
高校生になって約一ヶ月が経った。
きいちゃんとはクラスが離れ、全くと言って良いほど関わる機会がなくなってしまった。
きいちゃんが居ない日々は、思ったより平凡だった。特に大きく変わることもなく、淡々と時は過ぎていたから。私にとってきいちゃんは、すごく大きな存在で、今まで隣にいることが当たり前だったのに。
幼馴染なんてこんなものかと悲観しながら、毎日が何気無く終わっていく。そんな日々を過ごしながら、授業中に青空に漂う雲を眺めることが日課となってしまっていた。その行為がさらにそれを実感させることを知っておきながら。
あんなこと二度としたくないから。
戒めのために。