枯れた涙にさようなら。
「はーーい!このクラスになって一ヶ月経ったところでさ!交流会とかどうですか〜?」
お〜〜〜、と歓声が教室に響く。
あの後結局移動教室に着くまで天満くんとのお喋りに夢中になっていた。はっきり言うと、ずっと天満くんってチャラそうな印象で苦手だった。だけどそんなこともなく、話してみるとチャラいって言うより気さくな感じで私にとってはとても話しやすかった。
「じゃあ、せっかく明日は午前授業だけだし、駅前とかどうですか?あそこだと色々あるし…。来れない人は残念だけどまた今度っていうことで!」
そっか、明日は午前授業だけなのか。こういう風に行事日程を忘れているあたり、もっと気を引き締めないとダメだな…
周りを見ると、賛成意見が多数で半分以上の人が参加するみたいだった。私は日本人らしく周りに合わせるタイプなのでここは普通に参加かな。
「この人数だと、来れない人数数えた方が早いかな?後で私に伝えに来て欲しいです!」
塾、だとかもう他の子と約束してしまった、だとか言う声がちらほらと聞こえてくる。部活動がある生徒もいるみたいだけど、意外とその人数は少ないみたいだ。
そうこうしているうちに、今度は交流会で何をするかが話題に上がった。
「カラオケがいい!!私の美声聞かせる!」
「俺はボーリング!」
「スポセン行こうよ〜」
と、口々に自分がしたい事を提案していくのだが、実際私にとってはどれでも良い。滅多にそういうレジャー施設やら遊び場へ行ったりしないので、どこへ行っても楽しめる自信があるのだ。