Dependent〜皆依存している〜
由奈視点

千隼はコーラコーラ。
購買ほどではないが自販機も並んでいる。
「ねぇあの人って」「原先輩と…」
陰口も噂話も慣れている。通行人AさんBさんの会話なんて由奈にとってはどうでもいい。
順番がきてお金を入れコーラのボタンを押そうとした時
違うボタンを押された。
「由奈なんでライン返さないの?」いや逆になんで勝手に違う飲み物のボタン押すんだし?
「翔君とは1回だけ。由奈そう言ったよね?」翔君は1度だけした事のある男の子。
「意味わかんねー、彼女になってくれるんじゃ
なかったのかよ!」なんでそうなるの?ギャラリー達に注目されながら翔君に問う。
「由奈は翔君のこと友達として好きだよ?
だから1度だけ、由奈は彼女じゃないよ」
翔君は顔を赤くしながら由奈の手を引っ張り
人が少ない廊下へと歩く。
めんどくさい。早くしないと千隼を待たせちゃうのに…
翔君は急に立ち止まると由奈のことを抱きしめた。
「なぁ由奈俺と付き合ってよ…
寂しいって言ってたじゃんか。俺なら由奈を寂しい思いにさせたりなんてしないから!」
翔君。恥ずかしくないのかな?愛の一方通行はただただ
うざいだけ。めんどくさいだけ。
まぁそんなめんどくさい人達をいっぱ〜い作ったのは
由奈なんだけどね。由奈が寂しくて胸にぽっかり穴が
開いたら男の子に埋めてもらう。だけどそれは特定の人じゃダメなの。翔君も原先輩も新田君もみんなすぐに飽きちゃう。
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