心に一滴の雫を。
「初めまして、これからよろしくお願いいたします」

唯一得意である作り笑いを浮かべながら日傘を閉じる。

そして先生たちとこれ以上話したくはなかったので、早々に入学式の場所を聞き出して向かう。

日傘を直したのはこれ以上自身の種族を周知のものにしないためだ。

学校に着くまで天気はくもりだったからって日が出てきた途端にいつもの癖をだすなんて。

間抜け過ぎるにも程がある、と自身でも思う。

というか…先生にはプロフィールを見られてるに決まっているのだからすでにバレてるか。
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