心に一滴の雫を。
「…何でここに来たの?セイ」

少々、いやかなり呆れながら言う。

彼は私の使い魔、セイ。

名前が似ているのは、私が自分の名前をもじってつけたからだ。

幼少期の頃、文字通りドン底に落ちかけていた彼を助けて以来の仲で、使い魔と言うよりは友達と言った方が妥当かもしれない。

母と一緒にいて、と頼んでいたのに何故こちらに来たのか。

「だって…がー」

見た目も性格も出会った時から少しも変わっていない。

まぁ、会っていなかったのはここ一ヶ月だけだけど。
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