心に一滴の雫を。
〜〜〜

いくらちっちゃいとはいえ男の子。

しかも、たちの悪いことに彼の年齢は私より上。

友達とはいえど…素肌を晒してしまった。

「……うっ」

思い出すだけで恥ずかしい。

慌てて脱衣所から追い出して、着替えた今もまだ顔が熱い。

「大丈夫でしょ、バスタオル巻いてたんだし」

「そういう問題じゃない!」

バンバンと限界まで伸ばした手で机を叩く。

二人しかいない部屋に、大きな音が響いた。

「…あ。誰か来るね」

何かを察知したのかの様にセイはそう呟くと、何故か私のベッドの中に隠れた。
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