心に一滴の雫を。
勢いのまま、彼と共にベッドへ飛び込む。

今日の昼の時みたいだ、と無意識のうちに思った。

「セイ、布団かぶせて。凱斗が隠れるように…!」

残念ながら布団は足元に固めて置いてあったので、そっちにいたはずのセイに声をかける。

隠れた後一言も口を開いていなかったので寝てしまったか、と一瞬肝を冷やしたが幸い、すぐに布団が首から下を覆う。

それと同時にドアが開く音を聞く。

流れのまま二人共ベッドに入ってしまったが、布団だけで隠せられるだろうか?

不安に思った私は不自然にならないよう少し身体を凱斗の方へ近づける。
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