果報者
結局選ぶ時間がほとんどなくて
帰る時間ギリギリで入ったのが






「お花にする!」




可愛らしい
ちっちゃなお花屋さんだった。



そこで選んだのが






「ねぇ、志乃?
クラスペディアの花言葉知ってる?」





黄色いぼんぼりが可愛らしい
クラスペディアの花だった。




「えー分かんない。なに?」


「永遠の幸福だよ。」





大事そうに抱えてそういう彼女。



その表情はふんわりしてて
でもどこか虚ろで




この時にもっと聞いておくべきだった。



ほんとは花言葉なんて1つじゃなくて
たくさんあるうちの1つに過ぎなくて



その花に託した気持ちは
その気持ちこそが



彼女のほんとの望みだったのに
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