果報者
そして病院に着いた。





「え!!
一緒に来てくれへんの!?」


「行かへんよ!!
紺ちゃん1人で行くべきやって!」


「なんでやねん!!
絶対静哉がいた方がいいって!!」


「なんでやねん!!
なんか気まずいわ!!」




この場に及んでもグダグダな俺。



口では笑って話してても
体は正直で。



震える手は
震える目は



言うことを聞いてくれへんくって



そしたら静哉のあったかい手が
俺の肩に置かれた。
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