果報者
季節は冬。




倒れた日を境に
何となく冷え切った心。



今でも俺の心は温まらなくて



それでも相変わらずの毎日を過ごしてた。







その間に1歳になった娘。
目鼻立ちはまこにそっくりで
まん丸な目に可愛いえくぼ。



娘といる時だけは
唯一まこのことを忘れられた。



いや、忘れたってのは嘘。
娘とまこを重ね合わせることで
寂しさに気付かんフリをしてた。






少し大きくなった娘を抱いて
大好きな人との大切な場所に来た。



いつかこの子を連れて来たいって
思ってたから。

< 180 / 196 >

この作品をシェア

pagetop