現実主義の伯爵令嬢はお伽話のプリンセスと同じ轍は踏まない
「まいったな。それは他言無用に頼むよ」

なのにヴェネディクトはそんなグレースの苦悩に気付きもせず、ペロリと舌を出して笑った。

それはいつもの、グレースのよく知るヴェネディクトで。

グレースはやっと心の底からほっと力を抜く事が出来た。











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