現実主義の伯爵令嬢はお伽話のプリンセスと同じ轍は踏まない
「じゃあ、どうしたって私はあなたに会いに行く事になるのね?」

「そうさ、ずっとね」

お互いに笑い出して、空気が和む。

「それなら、午後は屋敷や領地に出かける事にするわ。初めての場所に行くってうきうきするもの」

「そうこなくっちゃ!」

心が軽くなれば食事も美味しく感じるというのは本当なのだと、グレースはこの時に初めて心から感じた。




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