現実主義の伯爵令嬢はお伽話のプリンセスと同じ轍は踏まない
だがそのリアクションはカーライル子爵にとって予想外のものだったらしい。切れ長の目を大きく見張って驚きの声を上げた。
「驚かないのですか!?企んだとなじっても良いのですよ?」
「カーライル子爵が私に言いたい事があるのは分かっていましたから。まさか直接私に会いに来られるとは流石に思っていませんでしたが」
「なるほど。貴女は肝が座っているのですね。聡明で冷静だという調査結果を聞いた時は褒めすぎだろうと思いましたが、どうやら真実らしい。嬉しい誤算ですよ」
「子爵の仰りようこそ、褒め過ぎです。この間のように見られれば、誰だって分かりますもの」
「そうですか?そうか……では、貴女は何が分かりましたか?」
初対面の時は鋭い印象ばかりしか残らなかった子爵の榛色の切れ長の目は、今は悪戯っぽく煌めいている。グレースとの心から会話を楽しんでいるだろう。
「驚かないのですか!?企んだとなじっても良いのですよ?」
「カーライル子爵が私に言いたい事があるのは分かっていましたから。まさか直接私に会いに来られるとは流石に思っていませんでしたが」
「なるほど。貴女は肝が座っているのですね。聡明で冷静だという調査結果を聞いた時は褒めすぎだろうと思いましたが、どうやら真実らしい。嬉しい誤算ですよ」
「子爵の仰りようこそ、褒め過ぎです。この間のように見られれば、誰だって分かりますもの」
「そうですか?そうか……では、貴女は何が分かりましたか?」
初対面の時は鋭い印象ばかりしか残らなかった子爵の榛色の切れ長の目は、今は悪戯っぽく煌めいている。グレースとの心から会話を楽しんでいるだろう。