桜の下で会いましょう
「なぜ、秋の中納言殿の肩に矢傷が!?」
依楼葉も、目を丸くして驚いた。
「実は、兄の春の中納言に代わって、宮中に参内していたのは、私でございます。」
「えっ!!」
これには、文弘や厚弘に加えて、帝も依楼葉も飛び上がった。
「もう既に、ご病気であった兄に代わって、私が帝にお仕えしていれば、兄が復帰された後も、何かと不便を感じないのでないかと。今思えば、浅はかな考えでした。これ、この通り。このような傷まで負ってしまいました。」
隼也は、肩の傷を叩いた。
「だ、だとしても!厚弘が間違えて、尚侍殿の部屋に入った時に見た、肩の傷はなんとするのだ!」
文弘は、まだ食って掛かった。
「ああ!その事ですか。」
すると隼也は突然扇を広げると、艶めかしい視線を、厚弘に投げかけた。
「覚えておいですか?私の事を。」
「げっ!」
厚弘は、座ったまま、後ろへ倒れそうになった。
依楼葉も、目を丸くして驚いた。
「実は、兄の春の中納言に代わって、宮中に参内していたのは、私でございます。」
「えっ!!」
これには、文弘や厚弘に加えて、帝も依楼葉も飛び上がった。
「もう既に、ご病気であった兄に代わって、私が帝にお仕えしていれば、兄が復帰された後も、何かと不便を感じないのでないかと。今思えば、浅はかな考えでした。これ、この通り。このような傷まで負ってしまいました。」
隼也は、肩の傷を叩いた。
「だ、だとしても!厚弘が間違えて、尚侍殿の部屋に入った時に見た、肩の傷はなんとするのだ!」
文弘は、まだ食って掛かった。
「ああ!その事ですか。」
すると隼也は突然扇を広げると、艶めかしい視線を、厚弘に投げかけた。
「覚えておいですか?私の事を。」
「げっ!」
厚弘は、座ったまま、後ろへ倒れそうになった。