雨色のてるてるぼーず
沈んだ私の気持ちを表すように、門を出ると先程まで曇りだった天気が大雨に変わっていた。





遠くで雷もなっている。





名前に水という漢字が入っているせいで昔からルンルン気分の日には雨が降る。





私は雨女だ。





今はもう嬉しい気持ちなんかなくて、とても沈んでいるのになんで雨降るかな…





こう泣きそうな気持ちの時に雨が降るとまた小4の頃の記憶が蘇る。





それと共に竹中くんのことを考えてしまう。





「竹中くんに会いたかったな…」




雨の音でそのつぶやきはかき消される。





どうすることも出来ず傘もささず駅へ向かう。





「今日はいい事あると思ったのにな…」




走る気もせず雨の中をゆっくりと歩いて帰った。
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