雨色のてるてるぼーず
陽からだ。





「もしもし」






「もしもし、僕です、陽です。」






電話だからかいつもより少し低い声が聞こえる。






声を聞けることがとても嬉しくて、電話をかけてくれることが嬉しくて思わず笑顔になる。






「昨日ぶりだね」





「そーだな!そういえば今日は部活ないんだ?」






「ないよー火水金は休みなの!」






私の所属する剣道部は運動部の中でも緩い方の部活だ。






だからそれなりに休みは多い。







「そーなのか!じゃあその日に電話かけるわ!」






「ほんとに!?嬉しい!」






電話をこれからもかけてくれると知ってまた嬉しくなる。






そしてそれと共にこれが付き合うということなのだと分かる。


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