雨色のてるてるぼーず

塾

「水葉か？」






塾の教室に入るとどこからか声が聞こえた。







キョロキョロして辺りを見渡すと






「えっ！咲也！？」





声をかけたのは幼なじみの咲也だった。





小さい頃から家が近く幼稚園から小学校までずっと一緒で公園でよく遊んでいた。






中学校になってからはお互い忙しくなりあまり会わなくなったがそれでも道ですれ違ったりすると話したりするような関係だ。






だけど最近あっていなかったので身長の伸びた咲也にびっくりした。






「いやー久しぶりだな！こんなとこで会うとは思わなかったわ！」






「私もだよ！よかった〜この塾知り合い一人もいなくてすごい心細かったの〜！」






「そーだったのか〜大変だったな！まぁ俺も親に行けって言われて体験なんだわ。お互い頑張ろうな！」





そう言って咲也はにっと笑う。





変わらないなぁこの笑顔。





小学校の頃を思い出して懐かしくなった。