運命だけを信じてる
定時に小牧さんが帰った後、担当業務を始めた。
教育係と、自身の仕事。
しばらくは両立が大変そうだな。
夜9時を回ったところで、パソコンの電源を落とした。もちろん仕事は全然片付いてない。
月曜日だし、早く帰ろう。
まだ残業をしている方々に声をかけて、オフィスを出た。
疲れたー!
家に帰って、ベッドにダイブしたい。
まぁ初日の彼の方が疲れただろうけれど。
「ふぁ、眠い…」
「眠いところ、恐縮なのですが」
会社の正面玄関を出て、誰もいないことを確認してから大きな欠伸をしたはずなのに。
背後から声がした。