神志名社長と同居生活はじめました
「まあ、そりゃそうかぁ。牧田君より、神志名社長と結婚した方が明らかに勝ち組だもんねえ」

ニヤニヤと分かりやすい笑みを浮かべ、松崎さんがそんなことを言ってくる。


「や、焼肉の発言の時もそう思いましたけど、私は別に、お金とか食べ物とか、そういう物欲や、ましてや肩書きの為に社長と同居する訳じゃありません!」


しかし、「あら、そう」と答えながらも松崎さんの表情は変わらない。先日も言っていた通り、松崎さんは私と社長を、本当にくっつけたいと思っているようなのだ。



「そ、それに、社長も忙しい人ですし、私の家で同居するって決まってからもう数日経ちますけど、それから何の連絡もないんです」
< 58 / 125 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop