神志名社長と同居生活はじめました
今日は逆だったけどね、と言いながら、社長がフッと笑う。

社長の笑顔には、まだまだ慣れない。
それどころか、ますますドキドキするようになっている。


「話は戻るけど、こんな時間に帰ってきたのは、残業?」

そう尋ねられ、話題が仕事の話に逸れたことに、ついホッとする。仕事の話をしていれば、変にドキドキすることもないだろう。
残業をした話なんて、自分の勤め先の社長にするものでもないけれど、自分の平静を保つ為に、私は話し始める。


「そうなんです。再来月に公開するアプリの新サービスのPRについて、色々難航していまして」
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