神志名社長と同居生活はじめました
社長の体調が回復してから、今度はゆったり楽しめるアトラクションにいくつか回った。
そして遂に、本日の締めくくりにと観覧車に並ぶことになった。
空はもう薄暗く、きっとライトアップも綺麗に見えるはずだから雰囲気的には申し分ない。
あとは、私の勇気次第だ。
「足元にお気を付けください」
係員に誘導されながら、黄色の観覧車に二人で乗り込む。
後から乗り込んだ社長は、私の隣に座った。
……ん?
「こういう時って、向かい合って座りません?」
つい気になって、そんなことを聞くも。
「向かい合って座らなきゃ死ぬの?」
「いや、死にはしませんが」
「じゃあ、このまま」
何故、死ぬかどうかって話になる?
確かに死にはしないけど、こんな近距離で告白とかし辛い! ここまできたらするしかないけど!
ゴンドラが上がっていけばいくほど、私の心臓が加速していく。
ライトアップがどうのってさっきまでは考えていたけれど、今は正直、景色なんて頭に入ってこない。
社長と距離が近過ぎて、肩と肩が時折触れ合う……それだけで、酷く意識してしまう。
「ねえ」
緊張状態の時に不意に話し掛けられたので、思わず「はいっ!」とやたら大きな声で返事をしてしまった。
そんな私を、気にしたか気にしていないか分からないけどーー
「今日、楽しかったね」
柔らかな笑顔でそう言ってくれる社長。
トクン、と胸が高鳴る。
緊張とは違う。これはときめき。
そうだ。緊張なんてする必要ない。私は社長のこの笑顔が好き。優しさが好き。その気持ちを、ありのまま伝えるだけなのだから……。
ゴンドラが頂上に着きそうな頃、私はゆっくりと口を開いた。
「社長。私……」
でも、その言葉は社長によって遮られた。
振り向いた瞬間、社長のキスで唇を奪われてしまったから。
そして遂に、本日の締めくくりにと観覧車に並ぶことになった。
空はもう薄暗く、きっとライトアップも綺麗に見えるはずだから雰囲気的には申し分ない。
あとは、私の勇気次第だ。
「足元にお気を付けください」
係員に誘導されながら、黄色の観覧車に二人で乗り込む。
後から乗り込んだ社長は、私の隣に座った。
……ん?
「こういう時って、向かい合って座りません?」
つい気になって、そんなことを聞くも。
「向かい合って座らなきゃ死ぬの?」
「いや、死にはしませんが」
「じゃあ、このまま」
何故、死ぬかどうかって話になる?
確かに死にはしないけど、こんな近距離で告白とかし辛い! ここまできたらするしかないけど!
ゴンドラが上がっていけばいくほど、私の心臓が加速していく。
ライトアップがどうのってさっきまでは考えていたけれど、今は正直、景色なんて頭に入ってこない。
社長と距離が近過ぎて、肩と肩が時折触れ合う……それだけで、酷く意識してしまう。
「ねえ」
緊張状態の時に不意に話し掛けられたので、思わず「はいっ!」とやたら大きな声で返事をしてしまった。
そんな私を、気にしたか気にしていないか分からないけどーー
「今日、楽しかったね」
柔らかな笑顔でそう言ってくれる社長。
トクン、と胸が高鳴る。
緊張とは違う。これはときめき。
そうだ。緊張なんてする必要ない。私は社長のこの笑顔が好き。優しさが好き。その気持ちを、ありのまま伝えるだけなのだから……。
ゴンドラが頂上に着きそうな頃、私はゆっくりと口を開いた。
「社長。私……」
でも、その言葉は社長によって遮られた。
振り向いた瞬間、社長のキスで唇を奪われてしまったから。