愛は貫くためにある
麗蘭は、和哉を待っていた。
(まだかな…)
カランコロンと鈴の音が鳴った。
「麗蘭ちゃん!」
和哉は、走ってきたのか、息を切らしていた。
「麗蘭ちゃん…待っててくれたんだね」
麗蘭は小さく頷いた。
「よかったよ。よかった」
「佐久間さん、あの…見ました。どの絵もすごく素敵で」
「よかった…最後のページは?」
「見ました」
「どう?」
「すごかったです…佐久間さんは、本当にすごいですね」
「あとは?」
「えっ?」
和哉は、麗蘭の顔を覗きこんだ。
「返事を聞きたい。最後のページを見たならわかるだろ?麗蘭ちゃん」
「…それは」
麗蘭は、直ぐにわかった。
返事というのは、和哉と付き合えるかどうかということだ。
「わたし、佐久間のことが…好きです」
「それじゃあ!」
「でも、佐久間さんとはお付き合いできません」
「えっ?なんで?」
和哉は、麗蘭の手を握った。
「佐久間さんには…婚約者がいるから」
「婚約者?」
いないよ、そんな人は、と和哉は言った。
「麗華さんって人です。いいんですよ、わたしに気を使わなくても」
「麗華?ああ…麗華は、ショップ店員だからな」
麗蘭は、わからないとばかりに首を傾げていた。
「麗華は、アパレルショップで働く店員。大学時代の同期」
「えっ?婚約者じゃ…」
「違うよ。僕の大切な人は、麗蘭ちゃんだけだ」
「でも……」
「もう一度聞く。僕のことが好きか?」
「好きです…!!」
麗蘭は、和哉を見て言った。
「ん、よし。それなら、僕と付き合えるよね?」
「でも、こんなわたしとなん…っ!」
麗蘭の唇を和哉は塞いだ。
「佐久間さん…!」
「隙あり!」
きゃあ、と小さく声を上げる麗蘭を、和哉は優しく抱きしめた。
「僕の彼女になってくれますか?」
「…はい、よろしくお願いします…」
麗蘭は、和哉の胸に抱きついたままだった。
(まだかな…)
カランコロンと鈴の音が鳴った。
「麗蘭ちゃん!」
和哉は、走ってきたのか、息を切らしていた。
「麗蘭ちゃん…待っててくれたんだね」
麗蘭は小さく頷いた。
「よかったよ。よかった」
「佐久間さん、あの…見ました。どの絵もすごく素敵で」
「よかった…最後のページは?」
「見ました」
「どう?」
「すごかったです…佐久間さんは、本当にすごいですね」
「あとは?」
「えっ?」
和哉は、麗蘭の顔を覗きこんだ。
「返事を聞きたい。最後のページを見たならわかるだろ?麗蘭ちゃん」
「…それは」
麗蘭は、直ぐにわかった。
返事というのは、和哉と付き合えるかどうかということだ。
「わたし、佐久間のことが…好きです」
「それじゃあ!」
「でも、佐久間さんとはお付き合いできません」
「えっ?なんで?」
和哉は、麗蘭の手を握った。
「佐久間さんには…婚約者がいるから」
「婚約者?」
いないよ、そんな人は、と和哉は言った。
「麗華さんって人です。いいんですよ、わたしに気を使わなくても」
「麗華?ああ…麗華は、ショップ店員だからな」
麗蘭は、わからないとばかりに首を傾げていた。
「麗華は、アパレルショップで働く店員。大学時代の同期」
「えっ?婚約者じゃ…」
「違うよ。僕の大切な人は、麗蘭ちゃんだけだ」
「でも……」
「もう一度聞く。僕のことが好きか?」
「好きです…!!」
麗蘭は、和哉を見て言った。
「ん、よし。それなら、僕と付き合えるよね?」
「でも、こんなわたしとなん…っ!」
麗蘭の唇を和哉は塞いだ。
「佐久間さん…!」
「隙あり!」
きゃあ、と小さく声を上げる麗蘭を、和哉は優しく抱きしめた。
「僕の彼女になってくれますか?」
「…はい、よろしくお願いします…」
麗蘭は、和哉の胸に抱きついたままだった。