Toxic(※閲覧注意)
「はい、ここでゆっくり探して」
「うん、ありがとう」
再びバッグの中を漁り、
「…………あ、あったあった」
やっとスマホを見つけて、パッと顔を上げれば、すぐ目の前に柴宮大和の顔があった。
「……夏目さんて、ほんと綺麗だね」
その色っぽい眼差しに、一瞬目眩がした。
「食べちゃいたいな……」
形のよい唇が、甘い声で囁いた。
ラ・フランスの瑞瑞しい香りが、私を誘う。
けれど、
「……なーんてね」
彼は急に、私から離れた。
「それより連絡先、早く交換してよ」
「……あ、うん」
肩透かしをくらった気分になった。
おかしい、キスしようとしたのはあっちなのに。
まるで私がキスしたかったみたいだ。
……ふふ、柴宮大和、本当に面白い。
手早く連絡先を交換して、私達は大通りに戻り、また歩き始めた。
「ねえ、夏目さんって、どういう男が理想?」
「理想の人?」
「うん」
「……私の心を、永遠に掴まえてくれる人」
私が答えると、柴宮大和は、
「そう。じゃあ掴まえてあげるから、後悔しないでね」
思わずため息が出そうなほど、艶やかに笑ってそう言った。
「うん、ありがとう」
再びバッグの中を漁り、
「…………あ、あったあった」
やっとスマホを見つけて、パッと顔を上げれば、すぐ目の前に柴宮大和の顔があった。
「……夏目さんて、ほんと綺麗だね」
その色っぽい眼差しに、一瞬目眩がした。
「食べちゃいたいな……」
形のよい唇が、甘い声で囁いた。
ラ・フランスの瑞瑞しい香りが、私を誘う。
けれど、
「……なーんてね」
彼は急に、私から離れた。
「それより連絡先、早く交換してよ」
「……あ、うん」
肩透かしをくらった気分になった。
おかしい、キスしようとしたのはあっちなのに。
まるで私がキスしたかったみたいだ。
……ふふ、柴宮大和、本当に面白い。
手早く連絡先を交換して、私達は大通りに戻り、また歩き始めた。
「ねえ、夏目さんって、どういう男が理想?」
「理想の人?」
「うん」
「……私の心を、永遠に掴まえてくれる人」
私が答えると、柴宮大和は、
「そう。じゃあ掴まえてあげるから、後悔しないでね」
思わずため息が出そうなほど、艶やかに笑ってそう言った。