Toxic(※閲覧注意)
お願い、ちゃんと触って……

妄想の中の彼は満足げに笑って、ようやく私の一番敏感な部分に触れる。

「…あっ…………んん……」

とっくにトロトロな私は、彼の指の腹が敏感な部分をゆっくりなぞる度に、びくんびくんと反応する。

ねえ……「もっと早く」と言おうとすれば、彼が私の口に深いキスの蓋をして、指を激しく動かす。

「あ……あ…ああ…………」

彼の指が中を犯し始めた時には、私はもう今にも達してしまいそうになっていた。

……んんん…………気持ちいい……あっダメ、イッちゃう……。

「……ああっ!」



…………。

…………あー。

何してるんだろう。

あり得ない。

でも、全部柴宮大和のせいだ、ヤツが悪い。

ヤツが無駄に誘惑して、なのに放置するから。

だいたい、なんで追われる側の私が、こんなに悶々としなきゃいけないの?

あーもう!ムカつく!寝よ寝よ!

無理やりきゅっと目を閉じた瞬間、

ブーン、ブーン…………

枕元のケータイが震えた。

さすがにこの距離でこの静寂の中なら、バイブ音もちゃんと聞こえる。

誰よ、こんな時に!

『メッセージを受信しました』という通知をタップすると、トークアプリが開いた。

『夏目さん、こんばんは。起きてる?』

……なんでこんな、とんでもないタイミングで連絡してくるの?!

急にすごく恥ずかしくなって、本人に見られているはずもないのに、大慌てで下着を身につけた。
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