砂時計が止まる日


ハーブティーが淹れおわるのを待って私はカウンター席の白川君の隣に行く。



「ハーブティーとサービスのクッキーです。」



私はトレーからティーカップとソーサー、お皿を取り順番に白川君に差し出す。



「ゆっくりしておいでって。」



私はトレーを抱えて椅子に座る。



「新垣も食べなよ。」



彼がお皿をこっちに動かしたので私は1枚手に取った。

口に含むとバターの香りが口いっぱいにひろがる。



「おいし。」



私が小さく呟くと白川君はニッと笑う。



「最近、新垣とよく話す気がする。」



「確かに。2ヶ月ぐらい?

学院長室で会って以来じゃないかな。



2ヶ月間山ほどやることあったからすごく長かった。」



会長になって白川くんと久しぶりに話して文化祭に記念式典。

怒涛の2ヶ月だった。



10月も後半になってようやく一息つけて暇を感じたりもする。

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