砂時計が止まる日
Chapter 4
I'll be waiting for you whatever happen.
私はまたため息を着いた。
何年経っても減らない“それ”を見る度にため息が出る。
毎日の習慣になっているけれど、未だにこの憂鬱さは抜けない。
普段と変わらず、朝の支度を始めた。
いつもより少しゆっくりのんびりと準備を進める。
「お姉ちゃん、顔色悪いよ?」
降りてきた心菜がそんなことを言う。
「うん...ちょっと体ダルいかも...風邪かな?」
私はダイニングのイスを引いて腰掛けた。
「ごめん、今日は朝ごはんパンでいい?
食パンでも焼いて食べて。」
私は心菜にそう伝えてお母さんとのやりとりのノートを取った。
おはよう、
最近仕事に余裕が出来てきて今日は日付が変わる頃に帰ってきました。
由羅はどう?
先週ずぶ濡れで帰ってきたし体調悪くなってない?
お母さんは少し心配です。
無理のない範囲で頑張ってね。
お母さんには会わなくとも全てわかってしまうらしい。
親とは不思議なものだと思う。
私は返事を書く気も起きず、ノートを閉じて突っ伏した。
しばらく2人が準備をする音を聞きながらそのままでいた。