砂時計が止まる日


あの搬送された日から8年、珍しい病気で日本で唯一この病気を研究している先生のもと、ありとあらゆる治療に励みました。

家に戻ることはもちろん、外の空気を吸ったのも片手で数えられるほどでした。



でも、素敵な出会いもいくつもありました。



世界中から集まった学者さんによる検査を終え、苦しくも幸せな生活を手放して私は初めて“普通”の生活を手に入れました。



確かに今でも多くの薬を飲みながら生活をしています。



それでも初めての“学校”をはじめとする今の生活が幸せでなりませんでした。



こんな幸せな生活をたくさんの子供たちに伝えたい、そう思います。

今、私と同じ病気で苦しんでいる子供たちはわかっているだけで世界に24人いるそうです。



その子たちや先天的な病気と闘っている子たちに、“普通”の幸せを手に入れることができる、そのことを伝えたいです。



私はその子たちの―希望―になりたい。



幸せを伝えられるように、負けないように。

笑顔になれるように。



私は将来、たくさんの子たちに会って幸せを伝える希望になりたいです。



病気に負けない強さと未来への希望を、伝えたい。

この思いをこの世界の誰かに希望を届けられる存在に。

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