砂時計が止まる日
Final Chapter
For my dear.
白川君へ
白川君、お元気ですか。
私が白川君のいる世界から旅立ってからどれだけ時間が経ちましたか?
きっと白川君はまだ落ち込んでると思う。
そんな白川君に私から伝えたいことがあってお手紙にしました。
私、白川君に出会えてよかった。
私がまだ大学病院にいた頃も、高校生になってからも。
あの日、学院長室に勝手に入ってよかったなんて思ってるんだ。
でも、そうじゃなかったら今ほど白川君と仲良くなることも出来なかったんだもの。
文化祭も式典の時も、白川君がいたからあれだけ楽しかった。
カフェにも何度も来てくれてありがとう。マスター、白川君のこと大好きだからまた行ってあげて。
あの時、約束したよね。
強く生きてって白川君は言ったよね。
私は約束を守れたかな。
もし、守れてたって思ったら今度はお願いを聞いてほしいの。
私が死んでも生きることをやめないで。
ずっとずっと嫌になるくらい生きつづけて。
私がいなくなってからも時間を刻み続けて。
あなたの時計は止まらないから。
なにかあったら、私が空から助けてあげる。
困った時はお互い様だからね?
17年しかもたなかった命、体。それでも私は幸せでした。
大切な出会いがたくさんあったし、たくさんのことを経験出来た。
とっても濃い17年だった。