砂時計が止まる日
私の言葉を聞いて怒鳴る先生。
騒ぎを聞きつけた生徒がザワザワとする。
私には譲れない点だったが、先生にもメンツがあるようで言い争いに終わりは見えない。
『校則の中にも生徒会の出した予算案は予算委員会の中でのみ、異議を唱えることになっています。
申請と違うのならばその時に仰ってくださればよかったのに!
今はもう委員会は終わっています。
それに私は絶対にミスをしていな
『それがどうした!?
立場は俺らの方が上なんだよ!
生徒はそれに従っていればいいんだよ!』
四十半ばの体育教師が理不尽なことを言いながら私の胸ぐらを掴む。
灼けた肌に脂汗が浮かんだ顔。
私はキッとその顔を睨む。
先生の生徒に対する考え方を聞き、怒りと悔しさが滲み出て涙が溢れそうになる。
『先生、ちょっといいですか?』
そう言って白川君が生徒会室に入り、私の使っているタブレットを開いた。
『新垣さん、申請の時にその場で書類の写真撮ってたよね?』
彼はそう言ってタブレットを操作し、私の机に置かれた電卓を打ち始めた。