砂時計が止まる日
目を擦りながら降りてきたのは弟の類、今中2。
「類、邪魔。」
その後ろから高い声がする。
類の後ろには起きてからさして時間が経っていないのにばっちり決まっている小6の妹、心菜。
「おはよ、おねえちゃん。」
「おはよう、心菜。
今日も朝から可愛いね。」
可愛らしいフリフリの服を着ている心菜。
私より数倍おしゃれなおませさん。
私がそう言って笑うと心菜も笑う。
「類、今日帰ってくるの何時?」
「今日はクラブの練習があるから夜。」
食事が終わりを迎え始めた頃に私は類に聞いた。
「わかった。迎えは?」
「いらない。」
トーストを咥えながら類は単調に答えた。
「そう。
心菜、遊びに行ってもいいけど帰ってきたら宿題やっといてね。
7時には帰ってこれるようにするから。」
私は心菜にそう言って食器をシンクに運んだ。