砂時計が止まる日
由羅side
午後の運び出し、運び入れも無事に終わった。
翌日は各クラス装飾を含めた設営が行われた。
私たちは消耗品の補充にきた生徒の対応を交代しながら生徒会企画の準備に追われていた。
企画とは校内ツアーと受験生向けの展示だ。
話し合った結果、今年はただの展示ではなく、クイズ式の迷路のようになった。
菊池君はクイズの結果によって変わる流れる映像を作っていた。
普段は温厚な彼だが、どうにも上手くいかないようで頭を忌々しそうにかいている。
段ボールを止めていた高1の3人も作業を直ぐに終わらせて隣の当日使う教室に行ってしまった。
隣でツアー用の旗を縫っている一夏とできるだけ音を立てないように作業を続ける。
私はタブレットで後夜祭で放映する映像を作っていた。