砂時計が止まる日
「別に私はこの通りお堅くないんで。
そのような心配は必要ないです。」
私は自分のスカート丈と開いた第一ボタンを指し示す。
「なら、余計いいじゃん!
俺らと遊ぼ 「ごめん待たせた?」
彼らの背中の向こうから聞き覚えのある声がした。
そして2人の肩の間から腕が伸びてきて私の腕を掴んで引き寄せた。
「由羅、ごめん。」
見上げると白川君の心配そうな顔が見えた。
「しらかっ」
私が彼を呼ぼうとすると彼の人差し指が私の唇に当てられ阻止された。
「僕が来るのが遅かった。
由羅が言わなくてもいいよ。
君の表情で十分わかるから。
約束だったもんな、行こう。
人の彼女に手出すのはどうかと思うけど。」
彼は私に一言も喋らせずに2人組に捨て台詞まで吐いて私を教室から連れ出した。
普段の彼からは考えたこともない行動。
私は彼の大きなスライドで進むスピードに必死について行った。