砂時計が止まる日
学校は今日もあまり変わらない。
ただ先生たちが正装をしてるぐらい。
多少の違和感を持ちつつの授業。
いつも通りに授業を終える。
終礼まで終わると他の生徒は次々に教室を出ていく。
普段は私もあの中に紛れて校門出てバイトに行くはずなのに、今日はポツンと1人だけ教室に残されていた。
私は今日の式典でする挨拶のメモから顔を上げた。
式典ぐらい生徒会長だけじゃなくてもいいじゃない、と愚痴をこぼしてみるとやり場のない孤独感はどうにもならなかった。
いいんだ、これも誰かのため。
きっと誰かの役に立ってる。
私はそう言い聞かせて席から腰を上げた。
ここにいるより生徒会室にいた方がいい。
誰もいないすっからかんの教室にいるよりも記念品に囲まれてた方がよっぽどいい。
それに2時間後には記念品と袋を移動させないといけない。