砂時計が止まる日


小町の身長はたしか165ちょい。

私は160センチぐらい。



ちょっと大きくも感じるが首の辺りのリボンなどで調整した。



私が更衣室から顔を出すと園長先生は私を更衣室から引っ張り出す。



「よく似合ってるわよ、本当女の子って可愛いわ。」



彼女は私に白いショールを渡した。



「こんな素敵なドレス着れるなんて夢みたいです。」



私はまだ裸足だったので椅子に腰掛けて足を浮かせた。



コンコン



「あっ、来たわね。入って。」



園長先生の言葉で入ってきたのはスーツを着た白川君だった。



「新垣...」



スーツを着てさらに大人っぽくなった白川君は目を大きく見開く私の名字を呟いた。



「おばさん、頼まれたものはこれで大丈夫ですか?」



「そう、それ。

新垣さんに履かせてあげて。」



白川君が持っていた箱には5センチほどのヒールがあるドレスと同じ色の靴だった。



「わざわざ、残ってお手伝いしてもらってるのにこちらが何もしないんじゃ申し訳ないでしょう?



パーティーなんて1人2人増えても変わりはしないわ。

蓮君、エスコートしてあげてね。」



彼女はそう言って部屋を離れてしまった。

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