君のところまで走ってみせる
「美月ちゃん!美月ちゃん!お昼一緒に食べない?美月ちゃん学食?それともお弁当持ってきてる?」

「お金しか持ってきてないの。かなめちゃんはいつもどうしてるの?」

「私、学食!あのね、おすすめは…」


「へぇー。仲良い子、見つけたんだ。」

「へ?」

派手な女の子3人組が腕を組んでこっちにやってきた
えっ!?なになに!?仲良い子?私に向けて言ってる!?この人らって…同じクラス??

「ええっと」

「あ、美月ちゃん。気にしないでいいよ。
このカレーおいしいよ。」

「無視すんなよ。」
ドン

ええええええぇぇぇぇ!!!!

「ちょっ、何してるの!?
…あっ何してますの…!?」

「ははっ。美月ちゃん。日本語おかしいってば。」

いやいや!!かなめちゃん!
あなた今押されたよね!?それで笑います!?

「ねぇ、えーと、中坂さんだっけ?
この子やめといた方がいいよ。この子さ、ノリに乗らないつまんない子だよ?」

え?

「中坂さん。うちらと友だちならない?」
「こんな子ほっといてさー。一緒にお昼食べよ?」

「…だ。やだ!私は、かなめちゃんと
友だちだから!!つまんない子なんかじゃないよ!私はかなめちゃんとお昼食べるもん!」

「は?何コイツ」
「次はコイツにする?」

「へ?」
「やめなよ…」

なに?なにが?

「あのさー。うちら、コイツのこといじめてるんだけどさー。かわりに…なりたい?」

「えっ?何を言ってるの?」

「美月ちゃん!!この子らの言うこと、
聞かないで。なにもないから!」

「あんたは黙ってろよ」
「んでー?どうするー?」

「かわりに…なる。」

「美月ちゃん!!やめて!」

かなめちゃん…ずっといじめられてたの?
それなら…

「私がかわりにいじめられるから。かなめちゃんに関わらないで!!私とかなめちゃんの友だちを邪魔しないで!!」

「美月…ちゃん…」

「あなた達は誰かをいじめるのが楽しいの?
いじめられるのなら誰でもいいの?かなめちゃんは何かしたの?関係ない人を巻き込まないでよ!!
何が楽しいのか全っ然わかんない!
それ以上なにかするなら…
先生に言うからね!!!!」

ふん!どうだ!ビビってるか!

「は…?」
「わけわからない。関わらないでおこ…」

女の子3人は走っていった。
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