最初で最後の恋


『・・・。
貴方に言わないといけない事ですか?』

杉本君を睨みつけながら言う。

「んー。いないんだな。」

この言葉で、私の怒りは爆発した。

『なんなんですか!?
私に彼氏がいてもいなくても、
あんたには関係ないでしょ!?
自分がちょっと・・・。
いや、かなり顔がいいからって調子のらないでっ!!』

杉本君・・・。
いや、この人は杉本で十分だ。

杉本は、口をポカーンとあけて、
私を見ている。

そんな杉本を前に、
私は話し出す。

『私、貴方には一切興味ありませんから。
もう関わらないで下さい。』

そう言って屋上を出ようとした。

「へぇ・・・。
俺にそんな事言うの、君だけだよ。」

何を言い出すんだ。

『それが、どうかしたんですか?』

「気に入った。
意地でも手に入れさせてもらうからね」

・・・・。
呆れた。本当に、この人の
頭の中はどうなっているんだろう。


< 15 / 21 >

この作品をシェア

pagetop