最初で最後の恋

~雄大SIDE~

相原夏。
俺が見つけた女。

こいつだけは、どうしても
手に入れたいと思ってしまう。

女なんて、イチコロだと思っていた。
でも、こいつは違う。

他の奴みたいに、甘ったるい匂いはしないし、
顔に色々ベッタリ塗っている事もない。

一番違うところは、
口調だ。

他の奴は、甘い声で話すというのに、
こいは甘い声で話す事もなければ、
優しい口調で話す事もない。

どうやら俺は、
嫌われているようだ。

今だって、俺が
「付き合って」と言っているのに、
呆れた顔で俺の顔を見ている。

そうして、発した言葉。

『残念だけど、私
そこらにいる女とは違うから。』

「は?
君、何言ってるの?」

『女が皆、あんたの物に
なると思えば、大間違いなのよ。』

俺の目を見て、はっきりと言う。
俺はその目を見て、何も言葉が言えなくなった。

そんな俺を前に、相原は続けて言う。

『私はあんたの
ペットにはなりたくない。』

「ペットって・・・。」

ここで俺も引き下がっているわけにはいかない。

「それじゃあ俺が、遊んでるみたいだろ?」

『実際そうじゃないの?
私には、そうにしか見えない。
そんな事してるから、周りにこんな目で見られるのよ』

そう言って、相原は屋上を出て行った。





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