毎日、失恋。
「今、飛び立った飛行機だね。しかし、さすがと言うか岡ちんのセンス、新婚旅行にケニアに行くか?」
展望デッキのフェンス越しに先生とお姉ちゃんが乗った飛行機を見送った。
「でも…らしいよね。」
「だね。よし、僕達も帰るとしますか。」
「うん。」
八神くんがいつものように手を差し出す。
自然とその手に自分の手を重ねる。
指を絡めぎゅぅっと繋ぐと私達は空港を後にした。
高校を出て直ぐに車の免許を取った八神くんの運転で先ずは八神くんの自宅に向かう。
留守の間、お夕飯は八神くんちで食べる事になっていた。
本当は八神くんが心配だからうちに泊まり込むって言ったんだけど八神くんのお母さんと先生が猛反対してとりあえず、ご飯だけは一緒に頂く事になった。
そこは高校時代とあまり変わらないんだけどね。
高校時代もよく学校帰りに八神くんちで晩ご飯ご馳走になったなぁ。
でも途中であんなことになったから…その後、暫くは食べなかったんだけど。
「どうしたの?ずっと黙って。お姉さん達いなくなって寂しい?やっぱり僕が泊まろうか?」
信号が赤になったのでハンドルを握ったまま助手席へ顔を向ける八神くん。
将来、建築家を目指す八神くんは今後の為にとこの夏、大きな建設現場でバイトをしていた。
だから結構、日焼けしていて王子様と言うよりワイルドな…海賊?
その姿を少し想像してみる。
ああ、やはり完璧な神様八神様は健在だ。
「格好いい…」
つい声に出してしまった!
「えっ、なに?誘ってんの?でも残念…信号変わっちゃったねーーー」
ニヤリとしたかと思うと一瞬の隙をつかれる。
「んひょっ。」
信号が青に変わる瞬間に軽めのキスを八神くんに貰いまたも変な声が出た。
「佐奈はほんと可愛いね。」
上機嫌で再びアクセルを踏み出す八神くん。
「もぉ…、八神くんったら。」
私はもう9月も終わるというのに急に熱くなった頬をパタパタと手で仰いだ。
展望デッキのフェンス越しに先生とお姉ちゃんが乗った飛行機を見送った。
「でも…らしいよね。」
「だね。よし、僕達も帰るとしますか。」
「うん。」
八神くんがいつものように手を差し出す。
自然とその手に自分の手を重ねる。
指を絡めぎゅぅっと繋ぐと私達は空港を後にした。
高校を出て直ぐに車の免許を取った八神くんの運転で先ずは八神くんの自宅に向かう。
留守の間、お夕飯は八神くんちで食べる事になっていた。
本当は八神くんが心配だからうちに泊まり込むって言ったんだけど八神くんのお母さんと先生が猛反対してとりあえず、ご飯だけは一緒に頂く事になった。
そこは高校時代とあまり変わらないんだけどね。
高校時代もよく学校帰りに八神くんちで晩ご飯ご馳走になったなぁ。
でも途中であんなことになったから…その後、暫くは食べなかったんだけど。
「どうしたの?ずっと黙って。お姉さん達いなくなって寂しい?やっぱり僕が泊まろうか?」
信号が赤になったのでハンドルを握ったまま助手席へ顔を向ける八神くん。
将来、建築家を目指す八神くんは今後の為にとこの夏、大きな建設現場でバイトをしていた。
だから結構、日焼けしていて王子様と言うよりワイルドな…海賊?
その姿を少し想像してみる。
ああ、やはり完璧な神様八神様は健在だ。
「格好いい…」
つい声に出してしまった!
「えっ、なに?誘ってんの?でも残念…信号変わっちゃったねーーー」
ニヤリとしたかと思うと一瞬の隙をつかれる。
「んひょっ。」
信号が青に変わる瞬間に軽めのキスを八神くんに貰いまたも変な声が出た。
「佐奈はほんと可愛いね。」
上機嫌で再びアクセルを踏み出す八神くん。
「もぉ…、八神くんったら。」
私はもう9月も終わるというのに急に熱くなった頬をパタパタと手で仰いだ。