毎日、失恋。
「高橋さん、放課後、話があります。準備室へきてください。それではホームルール終わります。」

先生が言い終わると同時に各々が動き出す。部活に行く人、塾に行く人、友達と帰りにどこか行くのか相談している人。

放課後の教室が一気に声で溢れかえる。

私は誰にも気付かれないよう溜息を一つ吐いた。

違うか。

地味でなんの印象もない私の事なんて誰も気になんかしていない。

机から立ち上がると重い足取りで先生が待つ準備室へ向かった。

先生が何を話すのか大体、分かってる。

「はぁ…」

また一つ溜息が漏れた。

< 2 / 168 >

この作品をシェア

pagetop